発電の現場を見て、これからのエネルギーを考える。そんな視点で「アステンエネルギー見学会」が開催された。参加したのはアステン読者の女性4人。「特にエネルギー問題に強い関心があるわけではない」と語る参加者が、見て、驚き、感じたこととは?
今回のエネルギー見学会に参加したのは、高野倉加奈子さん、小関慈さん、内田友美さん、横井文さんの4人。母として家族の暮らしを支えながら、あふれる好奇心で今を捉えようと努めるアステン読者だ。
一行がまず向かったのは、御前崎市にある「浜岡原子力館」。ここは、原子力発電の仕組みや浜岡原子力発電所の安全対策などを気軽に学べるスポットで、開館時間内であれば、誰でも自由に見学することができる。浜岡原子力発電所職員の山田起永子さんと石川粧子さんが、見学会のナビゲーターを務めてくれた。
原子力館見学後には、スマホアプリのVRで、防波壁などのイメージを体感。実物への期待がさらに高まる。
その後、4人はいよいよ「浜岡原子力発電所」へ。最初に向かったのは、発電所内への津波の浸入を防ぐ防波壁と改良盛土。海抜22m、総延長約1.6kmの防波壁は、実物ならではの圧倒的な迫力で、参加者は「これなら津波は越えられないでしょうね」と驚いていた。
次に見学したのは、さらに、万一津波が敷地内に浸入してきた場合の安全対策。原子炉建屋への浸水を防ぐ巨大な強化扉、緊急時海水取水ポンプなどを見て回った。
参加者の驚きはまだ続く。一行は、発電所の背後に広がる海抜30〜40mの高台へ。やがて見えてきたのは、緊急時の淡水貯水槽、ガスタービン発電機、可搬型注水ポンプ車、電源車などだ。これらのバックアップ設備は、津波が敷地内に浸入し、何重もの安全対策が破られてしまった万一のケースを想定しているので、実際に稼働する確率は限りなく低い。それだけに参加者の驚きも想像をはるかに超えていたようだ。「万一の、さらに万一のことを考えた上での安全対策ですね」
見学を終えて
浜岡VRアプリ