asten PEOPLE | 2019.5月号
田島貴男
ORIGINAL LOVE
4年ぶりとなるアルバム「bless You!」をリリースしたORIGINAL LOVE。このアルバムと、5/11(土)-12(日)に開催が迫るキャンプフェス「FUJI&SUN'19」(富士市・富士山こどもの国)について、田島貴男さんにインタビュー!

"アーティストの今は、ライブでこそ感じられるもの。"
Q.今回のアルバム制作には何かコンセプトを設定して臨まれたのでしょうか。
出来上がってみて、コンセプトにあたるものがあるとしたらタイトルの「bless You!」に尽きるのではないか、「すべての人たちの命や生活に祝福あれ」という願いを込めて僕は作っていたのかな、と思っています。
Q.タイトル曲の「bless You!」は大勢の人に向かって歌っているイメージが浮かびます。
「bless You!」はゴスペル・ジャズのような曲です。3年くらい前にもうできていたんですが、歌詞がずっとできなくて、アルバムの中でも最後に完成しました。このアルバムを制作する途中で母を亡くし、自分の中に足りなかった魂に対する考えについての曲を書きたくなりました。母親が闘病している時に、病室にいる方々や母の様子を見ていて、偉大なことをした人ばかりが歴史とされているのは違うんじゃないかと感じ、名もない人たちの小さなストーリーが、いっぱい祝福される歌を書きたいと思いました。アルバム制作を旅に例えるなら、「bless You!」ができて終着点にたどり着いた感じがしました。
Q.「FUJI&SUN'19」で田島さんが楽しみにしているアーティストは?
エルメート・パスコアールというブラジルのアーティストです。ミュージシャンで彼を好きな人は多いんですが、こうしたフェスに出るのは珍しいことだと思います。セオ・パリッシュというアメリカのDJの参加も目を引きました。
Q.田島さんのステージはどのような曲目になりそうですか?
まだ考え中ですが、7、8年前からやっている「ひとりソウルショウ」のスタイルを考えています。せっかく七尾旅人君やパスコアールといったクリエイティブな人たちが参加するので、僕も頑張らねばと思っています。田島貴男のブルージーでソウルフルでダイナミックな「ひとりソウルショウ」を披露して、皆さんと歌い、踊り、盛り上げたいと思います。よろしくお願いします!
Q.静岡県のイメージは?
ツーリングをしていた時期の冬は、毎週のように伊豆半島を一周して、沼津の方から東京へ戻るといったことをしていました。伊豆は冬でも道が凍らないのでよく来ていましたね。それから、「弾き語りツアー」というライブで毎年1、2回、浜松に来ているんです。メディアに出るとお客さんが増え、出ないと減るといったことがありがちなんですが、浜松のお客さんは一定です。情が厚いというか、楽器の街だけあって、音楽を非常に真剣に聴いてくれているのを感じていますね。
PROFILE
1966年4月24日、東京都生まれ。85年に前身バンドThe Red Curtainを結成し、87年にORIGINAL LOVEに改名。88年にはピチカート・ファイヴに参加し並行して活動するが、90年に脱退し、ORIGINAL LOVEに専念。数多くのヒット曲を送り出し、さまざまなアーティストへの楽曲提供、プロデュースを手掛ける。「FUJI&SUN'19」情報はhttps://fgsn.jpで。