asten PEOPLE | 2022.12月号
五郎丸 歩
静岡ブルーレヴズ クラブ・リレーションズ・オフィサー（CRO）
2021年シーズンをもって現役を引退し、ラグビーリーグワン「静岡ブルーレヴズ」（磐田市）の運営スタッフとして活躍する元ラグビー日本代表の五郎丸歩さん。スポンサーとの折衝や競技の裾野拡大に努めています。SBSテレビ「五郎丸歩が学ぶ〜ビジネスの流儀〜」では、将来的にラグビークラブの経営者を目指す五郎丸さんが凄腕経営者らと対談し「一流」の行動や考え方を吸収しています。
クラブのファンは仲間 チャレンジする運営を
Q.静岡県に来て16年目になりますが、静岡の印象は？
非常に自然に恵まれていて海、山、川、全てきれいだと思います。食べ物がおいしいというのも、つくづく感じますね。釣りが好きなので特に魚が好きです。自分で釣って食べたり、外食したり。気候が良く、住みやすいのもいいですね。
Q.「五郎丸歩が学ぶ」の番組でこれまでに対談した方の中で、特に印象に残っている方を教えてください。
Ｊリーグチェアマンの野々村芳和さんは、すごく刺激的でした。選手を経てクラブの社長に就任され、現在はＪリーグのチェアマンをしているという、私が一番理想としている方だったので。クラブのサポーターを仲間だと捉えることがすごく大事というお話をされていて、その話をヒントにレヴズのファンクラブの運営方法を考えました。われわれはまだ型を持っていないクラブなので、いただいた意見でいいなと思うことは即実行に移してチャレンジしてみるというのが強みだと思います。
Q.番組の意気込みをお願いします。
企業の社長を中心にお話を伺っていますが、以前、SBSテレビ『ひるおび』の総合司会を務める恵俊彰さんにご出演いただいたことがあります。恵さんのような方も要は組織を束ねている人ですよね。なので、社長だけではなくさまざまな業界で組織を束ねている方々に、お話を伺っていきたいと考えています。
Q.引退後にクラブの運営スタッフという裏方の道に進んだ理由は何ですか？
2015年のラグビーワールドカップでラグビー人気が上がった時に、トップリーグ（国内リーグ）の試合チケットが完売しているという情報がありながら、かなりの空席がありました。チケットの売り方だとか、仕組みを含めてさまざまな問題があると認識させられました。2015年の日本代表メンバーは自分たちが勝てばいいというだけではなくて、ラグビー界全体の問題意識を持っていたので、それが大きな理由の一つ由の一つでした。
Q.静岡ブルーレヴズのCROに就任して１年以上がたちました。振り返っていかがですか？
設立１年目ということやコロナ禍ということもあって、なかなか自分たちが思うような世界観が創れませんでした。葛城北の丸（袋井市）での宿泊付きのホストゲーム観戦チケットを販売し、即日完売しましたが、コロナの影響で試合が中止になってしまってました。それでも県内外から多くの方が宿泊に来てくださり、本当にありがたかったです。苦しい状況下でも熱心に応援してくれた方々にしっかり恩を返すという意味でも、２年目も頑張っていきます。
Q.今年は12月25日にヤマハスタジアムでホストゲーム開幕戦を迎えます。
ルールが分からないよとか、選手を知らないよっていう方もぜひスタジアムに来てほしいと思います。子どもが楽しめるお菓子やクリスマスツリーなどさまざまなイベントを準備しています。ラグビーの試合ももちろん面白いですが、最初はツリーを見に行きたいとか、子どもが楽しめるなら行こうかなとか、ライトな気持ちで来ても一日楽しんでいただける空間にしますので。ぜひ皆さんお越しください。
PROFILE
1986年生まれ、福岡県出身。ヤマハ発動機ジュビロの主力選手としてチームを長年けん引した。強豪南アフリカから大金星を上げた2015年のワールドカップで活躍し、ラグビー人気の火付け役となった。オーストラリアのレッズ、フランスのRCトゥーロンへの海外挑戦も経験。2021年シーズンをもって現役を引退。現在は静岡ブルーレヴズＣＲＯとしてファンづくりに奔走する。「五郎丸歩が学ぶ～ビジネスの流儀～」は土曜午前７時～７時半、SBSテレビで放送中。
