asten PEOPLE | 2020.10月号

asten PEOPLE

野沢道生

カリスマ美容師

「似合わせの達人」との呼び声高く、テレビや雑誌でも活躍している美容師の野沢道生さん。野沢さんが代表を務めるヘアサロン「Michio Nozawa HAIR SALON Ginza 静岡店」が静岡市葵区にある。美容師になった理由や代名詞である「似合わせ」とは何かなどを聞いた。

"「似合わせ」はお客さまの満足を追求すること 身近なコーディネーターでありたい"

Q.美容師を志したきっかけはなんでしょうか。

幼いころ、美容師だった母が家族の髪をカットしていました。その時家族がとても喜んでいたのが記憶に残っていて。「美容師」という職業に温かく楽しいイメージを持つようになり、自然と目指していました。

Q.美容業界のトップを走っている野沢さん。その道は順風満帆だったのでしょうか

お客さまの髪をカットするにあたり失敗は許されないので、緊張感は常にあります。新人アシスタント時代はそれ故、緊張に拍車が掛かり失敗したこともありました。ある時、パーマがかかりすぎてしまい、お客さまには誠心誠意謝るのと同時に「この方を絶対にきれいにしたい」と強く思い、次回からも来てください、と訴えました。「そこまで言うなら」と次も来店していただき施術を気に入っていただいて以来、30年近く通い続けてくれています。

Q.「似合わせ」とはどのようなことでしょうか。

その人が満足し、生き生きとした気持ちになれることだと思います。外見で似合う、似合わないと判断するのではありません。例えば、「朝は1分でも長く寝ていたいから手間が掛からない髪型にしたい」と思っている人に、顔の形に合っているからと凝った髪型を提案したら、その人の満足ではなく技術の押し売りになってしまうと思っています。コミュニケーションを取って、ライフスタイルや希望をくみ取り、「何が似合うの?」ではなく「その人にとって似合うって何だろう?」。そこから考えて施術しています。達人と呼んでいただいていますが、まだまだ極めている途中です。

Q.モットーは。

美容師とは「勉強」だと思います。次のトレンドや理論を学ぶこと、お客さまの満足を追求すること。私の仕事には終わりがありません。また、お客さまとの会話を通じて僕も人間的に成長する糧を得ています。そういった意味をひっくるめて「勉強」です。

Q.自宅でできる簡単な髪のお手入れ法を教えてください。

一つ目はトリートメントをしっかり付けること。「しっかり」というのは全体に付けるのではなく、毛先に重点的に付けるという意味です。毛先以外は手に残ったものをなじませる程度でOK。ちなみに、一般的にコンディショナーは髪のコーディング、トリートメントは内側に栄養を入れる役割があるといわれますので混合しないように注意してください。二つ目は髪を洗ったら100%乾かすこと。少しでも生乾きだと、水分で膨らんだ髪が寝ている間に乾燥し、癖とダメージでボサボサに。朝起きて頭皮がかゆい、という人は生乾きのせいかもしれません。この二つをきちんと行うだけでかなり髪が変わりますよ。

Q.最後に読者にメッセージをお願いします。

美容師として皆さんの一番身近なコーディネーターでありたいと思っています。「この間買った白いスカートに似合うように」「今度楽しみにしている食事会があるの」。ぜひ気負わずいろいろな相談をしてください。単に切る、切らないではなく、どのようなライフスタイルを望むのか、一緒に考えていきましょう。

PROFILE

1963年生まれ。東京都出身。ヘアサロン「MICHIO NOZAWA」CEO。「ビューティーコロシアム」をはじめ、さまざまなテレビ番組に出演し、美容師業界をけん引。現在はサロンワークのほか、自社製品の開発やヘアショーなど多方面で活躍している。「Michio Nozawa HAIR SALON Ginza 静岡店」(葵区)は関東エリア外初の出店。