asten PEOPLE | 2021.1月号

asten PEOPLE

洋輔

手芸家

手芸家、SBSラジオのパーソナリティーとして活躍する洋輔さん。俳優の勝野洋さんと、ハワイアンキルトで日本の第一人者でもあるタレントのキャシー中島さんの長男として御殿場市で生まれ育ちました。その御殿場での生活が「家族というチームが出来上がる基礎になった」と振り返りました。

"母とコラボし新ジャンル作りたい 家族の基礎は御殿場にあり"

Q.手芸を始めたきっかけは何ですか。

母の影響が大きいですね。キルト教室を開いていて、幼いころからそばに布と針、糸があり、それで遊んでいました。教室ではマダムに交じって教わりながら作り、褒められたので伸びましたね(笑)

Q.手芸といっても幅広いですが、メインは何でしょうか。

刺しゅうですね。母の作品に自分の色を加えられないかと考えたからです。仕事の合間に楽しそうに縫う姿を見てきました。芸能一家であり、まじめに過ごしていてもさまざまに言われることもありました。そんな母をサポートしたいと、きょうだいで話していました。2010年にフランスへ留学し、本格的に刺しゅうを学びました。針と糸だけでなく、金糸、リボン、スパンコールなど多彩なんですよ。母のパッチワークとコラボして新しいジャンルを作りたいですね。そのレベルに近づくために、もっと自分の刺しゅうを掘り下げていきたいです。

Q.刺しゅうや手芸の魅力は?

今はインターネットを通じてなんでも買えますが、便利な時代でなかったころは自分たちで工夫していました。例えば、ティラミスが流行した当時、材料を集めて家族で役割分担して作った記憶があります。物が気軽に手に入らなかった経験があるからこそ、ものづくりの道に進んだのだと思います。既製品は選択肢が限られますが、自分で作れば無限です。昨今、サステナブルという言葉をよく聞くようになりましたが、これからの世の中は、何かに愛着を持って大切にするということがテーマになってくると思います。

Q.バッグやポーチなどオリジナル作品を販売していますね。

世界にあるさまざまな布を使っています。僕は親や祖父母が外国にルーツのある「クオーター」のため、「ミックス」をテーマに、混ざることで起きる化学反応を良い方向に向けようと心掛けています。ずっと外国人の顔をしていることがコンプレックスでした。目立つからか周囲からいろいろと言われ、自分も気にしていました。それがフランスに行ってそれぞれに個性があると知り、ミックスが誇らしく思えました。フランス留学前は「勝野洋とキャシー中島の息子」でした。フランスでは両親のことを知らない人がほとんどで、「洋輔」を受け入れてくれました。それからは感じ良く振る舞おう、といった無理をしなくなりました。

Q.2017年から始めたラジオの仕事の手ごたえはありますか。

留学中、フランス語の勉強のため、ラジオでニュースを聞いていたのが初めてのラジオとの接点でした。まさか帰国後にパーソナリティーを務めることになるとは思っていませんでした。当初は慣れず、なんでラジオの仕事をしているんだろうと思ったこともありました。いろいろなラジオ番組を聞いて技を盗むようにしています。ラジオは視覚に頼れないので、口で説明するのがうまくなり、話のリズムも考えるようになりました。

Q.今年の抱負を教えてください。

来年、展示会を開きたいと思っています。巡回展にして、応援してくれている全国の皆さんに会いに行きたいので、今年はたくさんの作品を作ってためておきます!

PROFILE

1983年生まれ。高校に入学するまで御殿場市で暮らす。2010年にフランス留学、15年に帰国。2017年からSBSラジオパーソナリティーを務める。※洋輔さんが担当するSBSラジオ番組「サタデービューン」は土曜7:30~11:00に放送中、「30過ぎてもpresents となりの常連さん」は土曜18:00~18:30、再放送は日曜16:30~17:00。

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