asten PEOPLE | 2020.4月号

asten PEOPLE

鮎貝健

ラジオパーソナリティー、イベントMC、ナレーション、アーティスト

夕暮れ時のラジオから聞こえてくる、心地よい音楽とすてきな声。運転中聞いている、という方も多いのでは? SBSラジオMUSIC CROSSOVERはこの春、16:30~18:00に放送時間がお引っ越し。火・水の番組パーソナリティーを担当する鮎貝健さんに音楽のルーツと、ラジオへの思いを聞いた。

"自然体で心地よい音楽を届けたい ラジオならではの体験になれば"

Q.「MUSIC CROSSOVER」のコンセプトを教えてください。

勉強や家事の合間、仕事帰りの車の中、仕事中の方の気分転換になるような番組を心掛けています。洋楽を中心に、気分に合った気持ちのいい音楽をお届けできれば、と思っています。

Q.ラジオDJのほかにも、ご自身の音楽活動、音楽イベントのMCなど音楽に携わる仕事をされている鮎貝さん。そのルーツはなんでしょう。

幼少期をニューヨークで過ごして刺激を受けました。最初に親しんだのはロック。カナダ出身のギタリスト、ブライアン・アダムスに憧れました。ラジオから聞こえてくるヒットチャートにも夢中でした。16歳でバンド活動を始めたのですが、両親が厳格で。テレビも1日30分程度と決められている比較的厳しい家庭で育ったので、当時は親がロックミュージックにいい顔をしませんでした。親の目を盗んで音楽番組を見ていた記憶があります。

Q.音楽を仕事にするターニングポイントは。

80年代にMTVという音楽専門チャンネルがアメリカで始まって、それがすごく衝撃的でした。そこでMCを務める人はVJ(ビデオジョッキー)と呼ばれ、今で言うYouTuber的な新しい存在ですごくかっこよかった。MTV JAPAN(日本版MTV)が始まった際、大学生だったのですが、電車の中で声を掛けてもらいオーディションを受け、VJに選んでいただきました。それを見たラジオ局の方がロック番組をつくる、ということで声を掛けてくださり、そこからラジオDJとしてのキャリアがスタートしました。

Q.ラジオを始めて20年以上。 心掛けていることはありますか。

なるべく素の自分に近い自然体でお届けできるように、と思っています。実は、長年やらせていただいている中で、ラジオで話すことをとても難しく感じた時期がありました。最初は個性として面白がってもらった部分が、あるところまでいくと自分じゃないものを求められているようで。MUSIC CROSSOVERを始めたことで、マイクに向かう楽しさを改めて知りました。肩肘張らず自分らしく、と心掛けています。

Q.おすすめの音楽を教えてください。

ティーン特有のきらめき、その瞬間を切り取った音楽はどんなジャンルでも引かれます。今伝えたいのはビリー・アイリッシュやリゾといった女性アーティスト。こんな表現いいんだ! というギリギリを攻めていたり、つらいことも笑い飛ばしてしまうようなたくましさだったり、女性の社会的な立場の変化とともに音楽の表現の幅が広がったと感じます。アステン読者にもぜひ聞いていただきたいです。

Q.静岡の人の印象は。

幼い頃から静岡に来る機会が度々あったので、親しみがあって居心地がいいです。美人が多いな、という印象です(笑)。あと、お茶割りが最高! 東京に帰る際は、駅でお茶割りを買い込んで帰ります(笑)。

Q.最後に読者にメッセージを

曲の背景、一曲一曲にある物語と共に伝えられたら。ラジオの魅力は目に見えるものではないからこそ、みなさんの体験に寄り添えることだと思います。ラジオから流れてきた曲が、人生の中で大切な一曲になるかもしれません。僕自身、幼い頃からラジオから流れてくる曲を聞いて、想像を膨らませたり、ワクワクして胸が高鳴る経験をしました。そういった体験を皆さんと共有できたらうれしいです。

PROFILE

1970年12月14日、東京都生まれ。日本人の父とドイツ人の母の間に生まれ、2~9歳の間、ニューヨークで過ごす。16歳で再び1年間渡米し、バンド活動を開始。大学在学中に音楽専門チャンネル「MTV JAPAN」のVJに起用される。その後、ラジオDJとして人気を博し、人気テレビ番組のナレーションやMC、映画出演と、幅広く活動を展開する。音楽面では自身のバンドTOBYASでの活動のほか、楽曲提供をはじめ、ライブやレコーディングでも多くのアーティストとコラボレーションをしている。