asten PEOPLE | 2020.7月号
レイザーラモンRG
芸人
あるあるネタや物まねなどで笑いを誘う芸人のレイザーラモンRGさん。4月に始まったSBSラジオ番組「内山絵里加のふくわうち」で木曜パートナーを務めています。時々織り込まれるネタだけでなく、トークににじみ出る人柄でリスナーを増やしています。

"「生真面目さ」が新しい武器 憧れの清水ミチコさんの背中追いかけ"
Q.番組開始から2カ月以上たちます。どのような感触を得ていますか。
最初は探り探りでした。ディレクターに「もっとグイグイいこう」と言われて、ちょっとずつ良くなったところで、新型コロナウイルスの影響を受けてリモート放送になってしまいました。芸能界の話や周囲の人への感謝を語ったら反応があり、内山さんのトークで僕の生真面目さ、感動しやすい性格が引き出されました。徐々にお互いをさらけ出し、心を開いてきたなと感じています。最近は人間とは、人とは、といった話が増えました。全国のリスナーに届けたいですね。
Q.トークには笑いも真面目な話も出てきます。
「ふくわうち」は日替わりパートナーが登場する中、どうしたら差別化できるか、何を残せるかと考えていました。最近になってようやく迷いがなくなりました。ここでしか言えないことを大事にしようと。「生真面目さも武器になるんだ」と気付きました。今ではお坊さんのような気持ちでやってます。SNSなどとは別人格です。「いい人やったで」と思ってもらえればいいな。「面白い人」じゃなくなってしまいました(笑)。でも、芸人らしさを出せるコーナーもあるので、そこで表現します。
Q.これまで静岡とのつながりはありましたか。
「沼津ラクーンよしもと劇場」が開館してからご縁ができ、主に静岡県東部をバイクでツーリングしたり、イベントに参加したりするようになりました。静岡は僕にとっては遠くなく、都内から横浜へ行くのと変わらない。もっと近いくらい。「ふくわうち」のおかげで、よりホーム感が増しました。
Q.どんな印象でしょうか。
沼津のイメージが強いのですが、海産物に恵まれているのはもちろん、たまたま入った洋食店などもすごくおいしいですね。熊本に生まれ、愛媛の港町、八幡浜市で育ちました。ミカンがなり、海があって魚が捕れて、静岡はなんとなく地元と似ていて"八幡浜感"があります。海が好きなんです。
Q.お笑いの仕事の楽しさは何ですか?
皆が笑ってくれる場があるのがいいですね。周囲が面白い人ばかりなので、ずっとここにいたいなと思っています。まずは身近な人である共演者にウケて、さらにお客さんも笑ってくれたらラッキーと思って仕事に臨んでいます。
Q.トークや芸の引き出しが多彩です。
歌手やバンドをやりたいという夢は、仕事を通してかなえられました。さらに今は趣味と仕事を一緒にやり始めています。「仕事だから」と言ってバイクに乗ったり、スニーカーを買ったり。ファミコンも、スニーカーもバイクも手に入らなかったから今の僕がある。青春を取り戻している感じです。成長してないな...。
Q.憧れ、理想の芸人はいますか。
清水ミチコさんが好きです。歌えて、ピアノが弾けて、物まねのセンスもあって、アーティストからリスペクトもされています。2014年にR―1グランプリに出場した時、審査員に清水さんがいました。スティーブ・ジョブズのまねをして、清水さんに「バカだね、あんたは」と言われたのが最高の褒め言葉でした。ようやく、同じジャンルに入れたかなと思うのですが、近づいたと思ってもまた離される。ずっと背中を追いかけています。

レイザーラモンRGさんのインスタグラム(@rgrazorramon)より
PROFILE
1974年、熊本県生まれ。立命館大学在学中に、のちにコンビを組むことになるレイザーラモンHGさんと知り合う。97年、「今宮子供えびすマンザイ新人コンクール」福笑い大賞受賞。2000年には「ABCお笑い新人グランプリ」審査員特別賞を受賞。テレビ、ラジオなどで幅広く活躍する。※「ふくわうち」は月~金曜午後1~4時、SBSラジオで放送中