asten PEOPLE | 2021.12月号
akiko
ジャズシンガー
ファッション、執筆、アーユルヴェーダ…と多彩な活動を展開しているジャズシンガーのakikoさん。2022年2月11日(金・祝)に「グランシップ ヴァレンタイン・ジャズ・ライヴ」に出演する。

幅の広さ、自由さがジャズ 音楽以外の表現にも挑戦
Q.ジャズとの出合いはいつですか。
10代から古い時代の音楽をジャンル問わずに聴いていました。大学1年のころ、アルバイト先のマジッククラブでギターの弾き語りをしていたおじいさんから100曲入りのボックスのレコードセットを貸してもらい、曲を覚えていきました。幼稚園から習い始めたピアノは譜面通りに弾くのも、練習も嫌いでした。カラオケもオリジナルのように歌うのはちょっと苦手。でも、ジャズはその人の声質、レンジ(音域)、テンポやキーをアレンジでき、自由度が高い。感覚的に歌えるのが自分に合っていると思います。
Q.どんなところにジャズの魅力を感じますか。
ほかのジャンルに比べて幅が広いと思います。1920~40年代ごろのスイングと、コンテンポラリーは全然違う。時代とともに進化している音楽だと思います。一方で幅の広さゆえの難しさもあります。そのため、自分が出演するコンサートはビジュアルやキャッチコピーを自分でも考えて「こういうことをやるよ」と伝えるようにしています。
Q.2月のグランシップ ヴァレンタイン・ジャズ・ライヴはどんな公演に?
古いスイングジャズを中心に構想しています。キュートな音楽で聴きやすい作品も多いですよ。聴かず嫌いの人にも楽しく聴いてもらいたいですね。古い曲はつまりルーツということ。古いもの、ルーツへの敬愛の念を感じてもらえたら。生の音を浴びてほしいです。
Q.静岡の印象はありますか。
デビュー翌年にグランシップで歌った時の印象が強く残っています。新幹線で通過する際はいつも「グランシップだ!」と思いながら見ています。自然が豊かで食べ物がおいしい静岡ですが、寄る機会が多くはないので貴重な機会を楽しみにしています!
Q.アーユルヴェーダやリトリートツアー、執筆などさまざまな活動をしている理由は?
年齢とともに少しずつ自分の内側に意識が向くようになりました。生活スタイルや食事などが気になり始めた自然な流れでしたし、音楽だけじゃない表現もしてみたくなりました。多様性をうたう世の中、いろいろなことを試していきたいです。
PROFILE
2001年、名門ジャズレーベル「ヴァーヴ」初の日本人女性シンガーとしてユニバーサルミュージックよりデビュー。幅広い表現で現在までに23枚のアルバムを発表、国内外で活動を展開する。「グランシップ ヴァレンタイン・ジャズ・ライブ」は14時から。問い合わせはグランシップチケットセンター<電054(289)9000>またはホームページへ。