大胆な間取り変更や用途に合わせた収納確保

　マンションのプランニングといえば、和室を洋間にするとかキッチンの高さを選ぶくらいでは...と思われがち。今、そうした"セレクト"にとどまらず、多様化する消費者のニーズに"カスタムオーダー"で応える動きが広がっている。
　話を聞いたのは全国で豊富な事業実績がある大京グループ・穴吹工務店のマンションアドバイザー根本学さん。「こうしたプランを展開するマンションの営業マンなら、例えば全30戸なら30通りの、そこに住む人しか見られない部屋ができるのが喜び。お客さまの希望をお聞きするのに手間は惜しまないはずです」
　根本さんが例に挙げたのは、穴吹工務店が展開するサーパスの「じぶんメイド」を利用したプランの数々。ある部屋は「小さな子どもが2人いるので、南側の洋室を広げ、収納はウオークインクローゼットに。昼間は引き戸を大きく開けてキッチンやリビングから目が届くように」。別の部屋では「子どもは高校生１人。３LDKの１室分を転用して収納とリビングを広く」といった具合。扉の位置や照明の当たり方...入居後の満足度を考えたら、イメージは具体的なほどいい。
　プランニングは無償でセレクトできるものもあれば、有償オプションでこそかなえられるものも。いずれにしても、住む部屋を自在に描けるのは施工前の特権。実物を見て決めたいと思うかもしれないが、建ってしまうとできることが限られ、費用もかさんでしまう。「マンション購入に興味が出始めたら、建設中にギャラリーなどを訪ねることをお勧めします。購入が決まっていなくても、知識を蓄えるつもりで来ていただいて大丈夫ですよ」（根本さん）

働き盛りからシニアまで立地や管理は大きな魅力

　マンション開発は「ここに住めたらいいな」と多くの関心が寄せられると予測される場所で進む。静岡市内で例に取るなら、目まぐるしい変化を見せる東静岡エリア。JR東静岡駅や大型ショッピングセンターが徒歩圏内。区画整理により、歩道を備えた広い道路や公園といった快適な住環境が整い、電線地中化など景観や防災への配慮もされている。戸建てでは手が届かないエリアに住めるのはマンションならではの大きなメリットだ。
　共用部分の清掃、セキュリティーなど管理面での便利さもやはり魅力。将来、思いがけず遠くに住むことになった場合も、管理が保たれているので貸し出すにしても売却するにしても所有者の負担は少ない。
　住まいは人生の大きな買い物。安心・安全を追求したいし、自分たちのライフスタイルに合ったものにもしたい。でも、戸建てですべてをかなえようとした結果、大幅予算オーバーで着地点が見いだせない！－なんて事態も。そんな時には、販売価格が明示され、多彩なオーダーに対応してくれる分譲マンションも選択肢に加えてみては？

取材協力 ／ 大京グループ・穴吹工務店