スペシャル企画 | 2018.2月号

スペシャル企画

いざショコラ探しの旅へ

アロマ、口溶け、芳醇な味わい…とっておきのチョコレートは“魅惑”そのもの。国内外から逸品が集まるバレンタインシーズンを待ちわびていた人も多いのでは? さあ、想像を超える一粒を探しに行こう。


アニバーサリー スイーツ ハピネス

 バレンタインは思いを伝えるだけのチャンスではない。この時季にしか手に入らないチョコレート、国内外有名ブランドや気鋭のシェフの新作を味わえるチャンスでもある。
 各地で開かれる販売イベントは年々熱気を帯び、東京都内の大規模イベントにはインターネットで時間帯別に入場予約を取るものも。今年、過去最高のブランド数を集め、会場の3割強を新規ブランドとした「ショコラプロムナード」を開催中の松坂屋静岡店で広報・濱野比加里さんと食品バイヤー菅谷秀則さんに話を聞いた。
 「もはやショコラプロムナードはプレゼントを買う場というより、チョコレートがたくさん集まる大祭典。昨年、誰に贈るのかアンケートしたところ、1位が『家族』で2位が『自分へのご褒美』でした」と濱野さん。話題を集めるチョコを求め奔走した菅谷さんも「さらに深掘りしたいマニア向けに本格的な製菓材料が手に入る富澤商店の期間限定ショップも設けました。チョコレートの追究は"ジャーニー"ですから」と熱い。

探求

 原産地や品種で異なるカカオの特色を生かし、アロマを最大限引き出すのがチョコレート界のスタンダードとなっており、ギフトボックスの中は探求心が生み出したストーリーでいっぱいだ。
 「カカオ サンパカ」はスペインのショコラテリア。長い歴史の中で栽培されなくなった希少種カカオの栽培復活に成功した。こうした生産数わずかなカカオの食べ比べがかなうセットは、古代アステカ帝国にまでさかのぼるカカオの歴史とヨーロッパ伝来のロマンを感じさせる。
 ドラマは身近でも起こっている。新たな農業ビジネスで静岡の活性化を図るクレアファームの「日本平オリーブオイル農園」が昨年秋に初収穫を迎えた。この静岡産100%エキストラバージンオリーブオイルを使って地元の洋菓子店「キャトルエピス」がコラボショコラを制作し、ショコラプロムナードに数量限定で並べる。静岡の新たな農と食の出合いに注目だ。


キャトルエピス

カカオ サンパカ

感激

 「今やSNS映えは当たり前」と濱野さん。菅谷さんも「見た目を超えるおいしさがなければ皆さん満足できないでしょう」とうなずく。
 「ななや」のセットは静岡産抹茶の美しいグラデーション。人気のジェラート同様に濃さを食べ比べできるのが楽しい。長泉の「アニバーサリー スイーツ ハピネス」のチョコは、スイスで修業を積んだ若きシェフが一粒一粒手作りで仕上げたものだ。老舗のゴンチャロフ製菓が手掛ける「プチデザートアラモード」からはキュンとするようなデコレーションチョコ。食べてしまうのがもったいないようだが、弾ける香りと滑らかさは口に運ばなければ味わえない。見た目に派手さはないが、東京・板橋に本店がある「クリオロ」のクリスピーは菅谷さんと濱野さんが最も驚いたチョコの一つ。「この口溶けはなかなか真似できない」「止まらなくなる。危険です」
 「ショコラプロムナード」は14日まで本館8階大催事場で開催されている。富澤商店のTOMIZは本館7階。


ななや

ゴンチャロフ製菓

クリオロ

松坂屋静岡店広報
濱野比加里さん

取材協力/松坂屋静岡店

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