スペシャル企画 | 2022.10月号

スペシャル企画

世界で一つの建売住宅ができるまで

一級建築士はどうやって家をプランしているの?

夢の間取りやインテリアをイメージするってワクワクするけれど、実際に決めるとなると難しい。建売住宅のプロはどうやって設計しているんだろう?何もない更地から本当に住みやすい家を生み出す段取りやコツを聞いてみました。

段取り1:家の特等席を決める

同じ分譲地でも、土地の形や道路の方角など、全く同じ条件の土地は二つとありません。当社では1棟ずつその土地に合わせて一から設計します。初めに大まかな配置図を描いて、その敷地内で一番良い場所をリビングエリアとすることからスタート。通常は日当たりの良い南側にして光と風が通る大きな窓を取りますが、南側が道路に面した土地ならプライバシーにも配慮します。

段取り2:動線を考える

動線設計は家づくりの基本! まずは外の動線から考えます。現場で周辺環境を確かめながら、道路から玄関まで安全なアプローチを確保しつつ、訪問客から家の中が見えない位置に門や玄関を置きます。次は室内。玄関からリビングをつなぐ動線を描き、その周りにキッチンや水回り、階段などを配置。より機能的な動線になるよういろいろなパターンを試します。

段取り3:さらに細かくゾーニング

大まかな図をベースに、洗面や浴室、収納などの細かい配置を決めていきます。基本に忠実に、使いやすい形を目指すのはもちろん、トレンドやデザイン性も意識します。例えば、キッチン・ダイニングが横並びで回遊できるレイアウトが人気だとか、窓は外からの視線をうまく遮りながら形で個性を出すなど、他の家とかぶらないデザインを工夫しています。収納は配置が重要。最初につくった動線とうまくつなげ、その場所にしまいたい物の量を考えて分散させます。

段取り4:構造や省エネを考えてバランス調整

当社が提供する「イノスの家」は、耐震等級3や省エネ基準最高等級※という高い基準を満たす家。設計にもさまざまな制約が生じるため、建物全体の構造や窓の取り方を調整しながら詳細な図面を引きます。1棟ずつ構造計算も行います。具体的な建物の形が見えてくるにつれてインテリアのイメージも膨らんできて、間取り図を清書する頃には頭の中に完成形ができていますね。
※ 断熱等性能等級5、一次エネルギー消費量等級6 2022.8現在

段取り5:図面完成!いよいよ着工

インテリアはもちろん外構や植栽も整えて販売するのが明和住宅流。せっかく土地造成からやるのだから本当にいい家をと毎回工夫を凝らしています。建売住宅は実際に建物を見て選べるのが大きなメリット。実際に中に入って動線の良さやインテリアの質感など直接感じていただきたいと思います。

お話を伺ったのは

明和住宅 一級建築士
押尾(おすお)健宏さん

取材協力/明和住宅

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